【 いま流行っている病気は? 】
暑かった夏も漸く秋に交代して涼しく過ごしやすい季節になりました。コスモスや紅葉のきれいな季節と同時に、喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎の季節でもあります。お布団が一枚増え、長そでシャツや上着も必要になり、家の中に布地が増え、したがって埃(ほこり・ハウスダスト)が増えます。夜だけの咳ぜいぜいやくしゃみ鼻づまりは布団に原因があることも多いのです。お布団は使う前に、洗うか、日に干して必ず掃除機を(布団ノズルで)かけてからにしましょう。
インフルエンザがちらほら報告されていますが、沖縄では729、鹿児島196という多さです。
夏に南の方で流行った時は全国でも流行が早いという統計がありますので、ちょっと要注意、ワクチンは早めにした方がいいかもしれません。
RSウイルス感染症も本来秋~冬に多い呼吸器疾患ですが、今年は夏から流行して、福岡県は宮崎県に次いで全国2位、4歳未満が90%以上を占めています。RSウイルスの迅速検査が今年から1才未満に限り保険で検査出来る様になったことも大きな要因です。
然し特効薬はないので対症療法で頑張るしかありません。風疹は全国で昨年の5倍の流行が見られています。
福岡県医師会による感染症発生状況(第38週H24.9.17~9.23) |
病名 |
報告数 |
前週比 |
1定点当たりの患者数 |
福岡県 |
全 国 |
RSウイルス感染症 |
560 |
85% |
4.67 |
1.21 |
感染性胃腸炎 |
439 |
77% |
3.66 |
3.22 |
突発性発疹 |
103 |
106% |
0.86 |
0.71 |
A群溶連菌咽頭炎 |
76 |
90% |
0.63 |
0.89 |
流行性耳下腺炎 |
52 |
69% |
0.43 |
0.60 |
インフルエンザ |
11 |
-4 |
0.06 |
0.23 |
【 不活化ポリオワクチン注射(IPV) 予約不要になりました 】
ようやく9月1日から、不活化ポリオワクチン(IPV)の定期接種(=無料)が始まりました。当初予約をして頂いていましたが、ワクチンの入荷は順調で、予約なしでいつでも用意できるようになりました。世界的にも、日本小児科学会もHib・肺炎球菌・DPT(3種混合)ポリオの同時接種をお勧めしています。
【 日本小児科学会が勧める予防接種スケジュール 】
予防接種がやっと世界先進国並みに整備されつつあります。それでもまだロタウイルス・B型肝炎・おたふくかぜ・水痘ワクチンは無料ではありません(結構高い!)ので、まだまだ日本のワクチン後進国という汚名は晴れていません。それでも2年前に比べるとだいぶ種類は多くなりましたので、ワクチンスケジュールをどうしたらいいか、接種年令(月齢)やワクチン相互の間隔や何やらで、結構悩ましいものです。
日本小児科学会が推奨するスケジュールは
コチラの表のとおりですが、なんり小児科のスケジュールはとても簡単です。初めての方はともかく生後2か月でヒブと肺炎球菌ワクチン、これだけ覚えておいて、接種においでください。注射の後に、次はいつ何を接種すればよいかを必ずお知らせしますので、それに従って来て頂ければきちんと終わります。大まかなプランは母子手帳に乗っていますが、申し上げた通りに来て頂ければ覚える必要はありません。年齢の大きい方・中途半端になっている方は、古い母子手帳で変更になっている部分も多いので、母子手帳をお持ちになって、遠慮なくお尋ねください。
参考・引用HP:
日本小児科学会ホームページ
福岡県医師会ホームページ