なんり小児科クリニック

福岡市東区のなんり小児科クリニックの公式サイトです。【院長】南里月美

気管支喘息(ぜんそく)における痰出しの方法

【 痰出しのときの準備・注意事項 】

1.上衣のボタンやベルトをゆるめる。
2.本人の楽な姿勢をとらせる。
3.水やお茶をできるだけ多く飲む(300㏄~500㏄)
  炭酸飲料水は、お腹をふくらませるのでよくない。
4.せきをするときに背中を叩いてあげる
 (握りこぶしで背中の下のほうから上へ向けて細かく強くリズミカルに叩く)
5.痰の色、量を観察する。
 (黄色痰・緑色痰・血液が混じっていないか)
6.食事の直後は嘔吐しやすいので避ける。
7.必ず腹式呼吸をしながら行う。



【 痰出しのときの具体的方法 】

◆方法Ⅰ
1.深呼吸を2~3回繰り返す。
2.最後に大きく息を吸って、そのままあ4~5秒間息を止める。
3.我慢できなくなったら勢いよくお腹から咳をして、のどまで痰が上がってくれば、咳ばらいをして吐き出す。

◆方法Ⅱ
1.息をゆっくり深く吸い込む。
2.吐くときに、お腹の底から絞り出すように吐き出す。
3.咳を誘発させることによって、痰を出す。

※以上の二つの方法がありますが、発作の強いときは、方法Ⅰでは呼吸困難がさらに強まることがありますので十分な注意が必要です。本人が上手にやれるならどちらの方法でも構いませんが、すぐに上手にできることではありませので、発作のときに慌てないよう、
朝起きたときや寝る前などに練習を兼ねてやってみてください。朝は健康な時でも痰は出やすいものです。そのような練習によってコツを覚えると、発作のときでも上手にできるようになります。