なんり小児科クリニック

福岡市東区のなんり小児科クリニックの公式サイトです。【院長】南里月美

なんり小児科ニュースレター2009年12月号

【福岡の新型インフルエンザ流行状況】

インフルエンザの流行状況は、定点当たり58.23 (警報レベル以上)と更に増え、福岡県は全国平均(35.15)よりも高いレベルで流行しています。十分ご注意下さい。

●新型インフルエンザの症状と検査について
通常の季節性インフルエンザと同様、突然の高熱、咳、のどの痛み、鼻水・鼻づまり、頭痛、倦怠感等が特徴。

潜伏期間は約2日。
発熱後24時間ぐらいが一番検査の結果が正確に出やすいので、熱が出ても少し待ってから受診されるほうが賢明です。ただし、重症化のサイン(呼吸が速い・息苦しそう・反応が鈍い・呼びかけに応じない・意味不明の言動・症状が長引く等)が見られる場合には早めの受診をお願いします。



【いま流行している病気について】


 現在、福岡県で流行っている病気は下の表の通りです。インフルエンザ以外に、例年冬によくはやる病気も徐々に増えて来ています。
 感染性胃腸炎、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、水痘(水ぼうそう)、RSウイルス感染症、A群溶連菌咽頭炎の順で流行しています。



【福岡県医師会によるの感染症発生状況】
 
報告数
前週比
1定点当たりの患者数
福岡県
全国
インフルエンザ
11530
125%
58.23
35.15
感染性胃腸炎
493
102%
4.11
2.68
流行性耳下腺炎
157
103%
1.31
0.81
水痘
153
90%
1.28
0.93
RSウイルス感染症
116
232%
0.97
0.29
A群溶連菌咽頭炎
110
107%
0.92
0.85
咽頭結膜熱
30
100%
0.25
0.09













●感染性胃腸炎(ノロ・ロタウイルス):
下痢・嘔吐が主症状。下痢は平均1日数回で5~7日続きます。
ロタウイルス(白色便)は最も重症で、便で迅速検査ができます。下痢が続く場合は、オムツをそのままお持ち下さい。


●流行性耳下腺炎(おたふくかぜ):
耳の下が腫れて痛がります。潜伏期は2~3週間(18日)
耳下腺が腫れる1~2日前から腫れがひくまで(約1週間)は、伝染する可能性があると言われています。登校停止期間は腫れがひくまでです。


●水痘(水ぼうそう):
潜伏期は2週間。赤い小さな痒い水泡が全身に(頭の中にも)できます。
高熱が出ることも無熱のこともあります。全ての発疹がかさぶたになるまでは感染します。


●RSウイルス感染症:
潜伏期2~5日。発熱、鼻水、喘息様の咳などが特徴。特に乳児では重症化することがあります。

●溶連菌感染症:
潜伏期は2~5日
。のどの痛みが特徴です。発熱することも無熱のこともあります。伝染力が強く、腎炎・心臓弁膜症など重大な合併症の危険性もありますので、抗生物質による治療が10日~2週間必要です。
家族内で(子どもも大人も)感染していることも多いので、要注意です。




参照・引用HP:保健環境研究所福岡県感染症情報・福岡県医師会HP