なんり小児科クリニック

福岡市東区のなんり小児科クリニックの公式サイトです。【院長】南里月美

食中毒について

食中毒を起こす病原菌の種類
ブドウ球菌 細菌のついた魚介類、肉の加工品、折り詰め弁当、おにぎりやサンドイッチなどから感染する。

人の皮膚や鼻の粘膜にも見られるため、料理する人の手を介して食品に付随することも多い。主に夏場に発生。

症状 ⇒ 激しい嘔吐、下痢のほか、頭痛、倦怠感、食欲不振などの症状もみられる。

潜伏期間 ⇒ 4~6時間
腸炎ビブリオ 夏場、海水の温度が高くなると繁殖して魚介類を汚染するため、その魚介類のお刺身や塩漬けから感染する。また、それらを調理したまないたや包丁を使って調理した食品を食べることで二時間背を起こすこともある。

症状 ⇒ 発熱、下痢、嘔吐

潜伏期間 ⇒ 8~20時間 
サルモネラ菌 肉、魚、生卵、乳製品などから感染。また、ミドリガメなどのペットにもこの菌が存在するため、感染源となることがある。

食中毒の原因で最も多いのがこの細菌。主に夏~秋にかけて発生する。

症状 ⇒ 発熱、下痢、嘔吐

潜伏期間 ⇒ 半日~1日
ボツリヌス菌 空気のないところを好むため、密封食品などから感染。ハムやソーセージ、缶詰などが感染源。
夏に多く発生。

症状 ⇒ 下痢、嘔吐、腹痛などに次いで、めまいや頭痛、神経麻症状があらわれてくる。

潜伏期間 ⇒ 半日~1日
キャンピロバクター 鶏。牛、豚にいて、特に鶏肉の半数にはこの菌が存在する。低温環境に強いため、冷凍しても死滅しない。不十分な加熱調理によって感染する。卵かけご飯、半熟卵などから感染する子どもが多い。

症状 ⇒ 発熱、下痢、嘔吐のほか、血便が出る。

潜伏期間 ⇒ 3日~10日
病原性大腸菌

(O-157)
主に牛肉、牛乳などの乳製品、調理器具などが感染源になりやすい。人からも感染する。

症状 ⇒ 下痢、吐き気、嘔吐。最初は、腹痛を伴う粘液成分の少ない水溶性の下痢からはじまり、1~2日すると、血便になる。

潜伏期間 ⇒ 1日~8日



【 食中毒を予防するには 】 
食中毒を防ぐ三大原則は、原因となる細菌やウイルスを、「付けない・増やさない・やっつける」ことです。

1.「付けない」→ 調理器具や手の洗浄・消毒をする
2.「増やさない」→ 食材を迅速に冷蔵・冷凍保存する、調理器具・食器を清潔に保つ
3.「やっつける」→ 十分に加熱する (冷蔵・冷凍では菌は死にません)

お子さんには必ず十分に加熱処理したものを食べさせるようにしましょう。加熱を十分にすることで菌が死滅します。また、サルモネラ菌、キャンピロバクターは卵の殻をとおして中身にも入ってしまうので、卵料理にもしっかり火を通しましょう。